秋になると、道端や野原で黄色い花を咲かせるセイタカアワダチソウ。
子どものころ、私は「触ると喘息になるから、近づいてはいけない」と教えられて育ちました。
ずっと体によくない植物だと思っていたのですが、ある日、植物の本で薬草として紹介されているのを知り、びっくり!
昔から薬草風呂として利用されてきたというのです。
これまできれいだなぁと思いながらも、なかなか近寄れずにいた植物だったので、なんだか嬉しくなりました。
さっそく、畑や庭に自生しているセイタカアワダチソウを、草刈り前に収穫しました。
室内で自然乾燥させ、寒い季節にも楽しめる入浴用ハーブにしてみます。
ということで、この記事では、収穫時期や洗い方、乾燥方法から薬草風呂の作り方、保存方法までご紹介します。
セイタカアワダチソウとは?

セイタカアワダチソウは、北アメリカ原産のキク科の多年草です。
秋になると、河川敷や空き地などで黄色い花を咲かせます。
かつては花粉症や喘息の原因になると思われていましたが、実は花粉が風に飛び散りにくい「虫媒花」です。
秋の花粉症の原因となるブタクサと混同されたことなどから、誤解が広まったと考えられています。
セイタカアワダチソウが薬草風呂に使われる理由

セイタカアワダチソウは、昔から肌荒れや湿疹、かゆみ、手荒れなどの皮膚トラブルに役立つとされ、薬草風呂として利用されてきた野草です。
ポリフェノールやフラボノイドなどの植物成分を含み、花の抽出物には抗酸化作用が、根茎からは抗菌性を持つ成分が報告されています。
ただし、これらは植物成分についての研究であり、薬草風呂による皮膚症状の改善効果が確認されたものではありません。
セイタカアワダチソウの収穫時期と採り方
セイタカアワダチソウの花が咲くのは、主に秋の9〜11月ごろです。
薬草風呂には、黄色い花が開く前のつぼみを利用する方法がよく紹介されています。
つぼみの見分け方

収穫するのは、花穂が十分に育ち、黄色いつぼみが見え始めたころです。
緑色のつぼみが多く、ところどころ黄色く色づいているものを目安にします。
花が咲いていても薬草風呂に使える?
黄色い花が咲いたあとでも、入浴用ハーブとして利用できます。
実際に、開花した花や葉を乾燥させ、薬草風呂に使う方法も紹介されています。
花が咲いている場合は、枯れて茶色くなったものを避け、きれいに咲いている花穂を選びましょう。
穂先を10本収穫しました

今回は、まだ花が開いていないセイタカアワダチソウの穂先を10本収穫しました。
穂先から20〜30cmほどを目安に切り取ります。
やわらかい葉も入浴用に使えるので、つぼみと一緒に残しておきます。
傷んだ葉や枯れた部分は、この段階で取り除いておきましょう。
なお、道路沿いや農薬・除草剤が使われている可能性のある場所での採取は避けるようにしてください。
セイタカアワダチソウの洗い方

野外で採取したセイタカアワダチソウには、土ぼこりや小さな虫が付いていることがあります。
乾燥させる前に、きれいに洗っておきます。
洗う手順
- 穂先を振って、虫やごみを落とす。
- ボウルに水を張り、つぼみと葉を振り洗いする。
- 汚れが気になる場合は、水を替えてもう一度洗う。
- 穂先を振って。水気を切る。

洗ったあとは、布やキッチンペーパーの上に広げ、表面の水分を取り除きます。
乾燥させる前に、できるだけ水分を残さないことが大切です。
水分が多く残っていると乾燥に時間がかかり、カビが発生する原因にもなります。
セイタカアワダチソウを室内で自然乾燥させる方法

今回は、天日干しではなく、室内で自然乾燥させる方法を選びました。
ハーブは直射日光を避けて乾燥させることで、色や香りを保ちやすくなります。
室内での干し方
- 洗って水気を切ったセイタカアワダチソウを、2〜3本ずつ小さく束ねる。
- 茎の部分を麻ひもなどで結ぶ。
- つぼみを下に向けて吊るす。
- 直射日光が当たらない、風通しのよい場所で乾燥させる。
- 乾燥中は、ときどきつぼみや葉の状態を確認する。
10本あるので、3〜5束に分けて干すと、穂が密集しにくく乾燥も早いです。
吊るす場所がない場合は、乾燥用ネットやざるに重ならないよう広げてもかまいません。
その場合は、ときどき上下を返して、均一に乾燥させましょう。
湿度が高い日は、除湿機や扇風機などを利用して空気を動かすと、乾燥しやすくなります。
乾燥には何日くらいかかる?

一般的なハーブの室内乾燥では、5〜10日程度、束にして吊るす場合は1〜2週間程度が目安として紹介されています。
乾燥にかかる日数は、ハーブの種類や環境によって異なるため、葉や茎の状態を確認しながら、十分に乾燥させましょう。
今回は、天気のよい日が続き、1週間ほどで乾燥しました。
太い茎は内部に水分が残りやすいため、乾燥が不十分な場合は、もう少し長めに干しておきましょう。
乾燥できたか確認する方法

乾燥したかどうかは、手で触って確認します。
- 葉がパリパリになり、指で触ると簡単に砕ける。
- 細い茎が曲がらずにポキッと折れる。
- つぼみの内部にも湿り気が感じられない。
このような状態になれば、乾燥完了の目安です。
乾燥中にカビや異臭が発生した場合は、使用せずに処分してください。
なお、十分に乾燥させるのは、主に保存中のカビや傷みを防ぐためです。
すぐに薬草風呂として使う場合は、完全に乾燥させなくてもかまいません。
乾燥したセイタカアワダチソウを入浴用に準備する

乾燥が終わったら、つぼみと葉を入浴用に使いやすくします。
布袋に入れやすいよう、長い部分ははさみで切っておきます。
細かくしすぎると袋の隙間からこぼれやすくなるので、5cm前後を目安にします。
セイタカアワダチソウの薬草風呂の作り方
今回は、乾燥したセイタカアワダチソウを布袋に入れて、湯船に直接浸す方法を試してみます。
煮出す手間がなく、セイタカアワダチソウを収穫できない季節にも、手軽に薬草風呂を楽しめます。
材料(家庭用浴槽約200L・1回分)

- 乾燥したセイタカアワダチソウ(つぼみ・葉・茎)……10g
- 布や布袋、または大きめのお茶パック……1枚
乾燥したセイタカアワダチソウは、1回あたり5〜20g程度を使う例があります。
今回は、つぼみ・葉・茎を合わせて10gほど使います。

ちなみに、収穫した10本を茎ごと量ると、乾燥後の重量は20g。薬草風呂2回分になりました。
また別の日に作ったものは、乾燥後の重量が10本で30gでした。
穂の大きさで重量も変わりますが、だいたい10本収穫しておけば、2回分はあるようです。
※10gは実際に使う部分を量った重量です。使用量は、入浴用ハーブの販売店などで紹介されている目安を参考にしました。
作り方|お湯を張る前に布袋を入れる方法

- 乾燥したセイタカアワダチソウを10gほど量る。
- つぼみ・葉・茎を布袋に入れ、口をしっかり閉じる。
※かさばる場合は、太い茎を取り除き、つぼみと葉だけを使ってもかまいません。
- お湯を張る前の浴槽に布袋を入れる。
- 38〜40℃程度のお湯を張る。
- 湯張りが終わったら、布袋を軽く揺らしてお湯になじませる。
- 布袋を入れたまま、野草風呂を楽しむ。
- 入浴後は布袋を取り出す。
乾燥したつぼみや葉は、お湯を吸いながら少しずつ成分が溶け出します。
湯張り前から布袋を入れておけば、お湯をためる間にも植物を浸すことができます。
洗面器で抽出してから浴槽に入れる方法

洗面器にお湯を張り、布袋をしばらく浸してから、抽出液と布袋を浴槽に加える方法でも楽しめます。
布袋は入浴中も入れておいていい?

市販のセイタカアワダチソウの入浴用ハーブにも、布袋を湯船に入れたまま入浴する方法があります。
入浴中に袋を軽く揺らすと、植物がお湯になじみやすくなります。
ただし、長く浸けるほど薬効が高くなるという根拠はありません。
初めて使う場合は、短時間から試し、肌への刺激やお湯の状態を確認するとよいでしょう。
お湯の色や香りは、使う植物の量や乾燥状態、浸す時間によって違いが出ると考えられます。
足湯や手浴もおすすめ

乾燥したセイタカアワダチソウをお湯に浮かべれば、足湯や手浴としても楽しめます。
手軽に足や手を温めながら、季節の野草を楽しむのもいいですね。
余ったセイタカアワダチソウの保存方法
セイタカアワダチソウは秋に採取できる植物なので、余った分は乾燥保存しておくと便利です。
保存の手順

- つぼみ・葉・茎が完全に乾燥していることを確認する。
- かさばる場合は、太い茎を取り除く。
- 清潔で乾いた密閉瓶、またはチャック付き保存袋に入れる。
- 直射日光の当たらない、涼しく湿気の少ない場所に保存する。
乾燥したつぼみや葉は、細かく砕かずに保存すると、香りを保ちやすいとされています。
使うときに、必要な分だけ細かくしましょう。
茎を付けたまま保存する場合は、内部まで十分に乾燥していることを確認してください。 太い茎は水分が残りやすいため、注意が必要です。
保存中にカビや異臭が発生した場合は、使用せずに処分してください。
乾燥したセイタカアワダチソウの保存期間は?

一般的な乾燥ハーブは、適切に保存すれば半年から1年程度、香りや品質を保てるとされています。
ただし、手作りのものは、乾燥のさせ方やその後の保存がきちんとできているか判断しにくいです。
今回は、湿気や直射日光を避けて保存し、半年以内を目安に使い切ろうと思います。
セイタカアワダチソウ風呂の注意点

自然の植物を使ったお風呂なので、いくつか気をつけたいことがあります。
肌への刺激やアレルギー
セイタカアワダチソウはキク科の植物です。
キク科の植物にアレルギーがある方や、肌に傷・炎症がある方は使用を避けてください。
また、使用中にかゆみや赤みなどが出た場合は、すぐに入浴を中止して洗い流しましょう。
浴槽や給湯器への影響
植物の葉やつぼみが浴槽に散らばらないよう、目の細かい布袋を使用します。
給湯器や浴槽の種類によっては入浴剤の使用に制限があるため、取扱説明書を確認してください。
追い焚きや循環機能は避け、使い終わったお湯は当日中に排水することをおすすめします。
野外への種子の飛散
セイタカアワダチソウは繁殖力の強い外来植物です。
乾燥中に種子ができたり、綿毛が飛んだりしないよう、開花前の穂をなるべく使い、使用後の植物も適切に処分しましょう。
まとめ|秋の野草を手作りの薬草風呂に

秋の野原で見かけるセイタカアワダチソウ。
いつもなら通り過ぎてしまう植物ですが、つぼみを収穫して乾燥させれば、手作りの入浴用ハーブとして楽しめます。
身近な植物を暮らしに取り入れられるのが、うれしいところです。
どんな香りが広がるのか、お湯の色は変わるのか。
実際に薬草風呂を作って確かめてみるのも、楽しいひとときになりますね。
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■ローズマリー風呂の作り方
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