干し柿(吊るし柿)の作り方|カビを防ぐコツ・干す期間・保存方法

干し柿の作り方

「干し柿ってどうやって作るの?」
「雨の日はどうするの?」
「カビを防ぐにはどうしたらいい?」

干し柿を作っていると、天気や乾き具合、カビのことなど、いろいろ気になることが出てきます。

この記事では、渋柿を使った干し柿(吊るし柿)の基本の作り方とあわせて、カビを防ぐために気をつけていることや、外干し・室内干しを試して分かったこと、実際の失敗談もご紹介します。

■レシピ動画はこちら

目次

干し柿(吊るし柿)とは

干し柿(吊るし柿)は、渋柿の皮をむいて干して作る昔ながらの保存食です。

渋柿はそのままでは渋くて食べにくいですが、干すことで渋みが抜け、甘みがぎゅっと凝縮されます。

干し柿を作る時期はいつ?

気温や湿度が高いとカビが生えやすいため、晴れの日が続くタイミングを選ぶのがおすすめです。

特に干し始めの数日は、表面をしっかり乾かすことが大切です。

わが家では、週間天気予報を確認して作るようにしています。

ちなみに、西日本エリアに住んでいるわが家では、10月中旬〜11月下旬にかけ、数回に分けて作っています。

どの時期に作ってもおいしく仕上がりますが、シーズン終盤に作ったものは、ややしっとりとした仕上がりになるように感じています。

干し柿作りに必要な材料

  • 渋柿
  • ひも

今回使った渋柿は西条柿

干し柿に使える渋柿にはいろいろな品種がありますが、わが家は家で採れる西条柿を使っています。

干し柿(吊るし柿)の作り方

渋柿を水洗いする

渋柿は水でよく洗い、表面の汚れを落とします。

収穫したばかりの柿は、ヘタのまわりに虫や汚れがついていることもあるので、よく確認しておきます。

ヘタの端を取り除く

ヘタのひらひらした部分は、あらかじめ取り除いておくのがおすすめです。

そのまま干すと、乾燥したヘタがパリパリになり、食べるときに口に入りやすくなります。

皮をむく

縦長の渋柿は、縦方向に皮をむくと作業しやすいです。

包丁の代わりに、ピーラーを使ってもOKです。

枝をT字に整える

ヘタの先に残っている枝は、T字になるように整えておきます。
 
T字にしておくと、ひもを掛けやすく、干している途中で外れにくくなります。

ひもに柿を取り付ける

干し柿用のひもを使う場合

干し柿用のひもは、ねじりを少し緩め、その間にT字に整えた枝を差し込みます。

ひもの端に付けた柿は、ねじりが緩むと落ちることがあるため、先を結んで玉止めしておくと安心です。

干し柿用のひもは、ホームセンターなどで購入できます。

柿同士が触れないよう、間隔をあけて取り付けます。

寄せてみるとこんな感じになります。

ビニールひもを使う場合

ビニールひもを輪にして、両端に柿を引っかけます。

引っかけるだけでは外れやすいため、枝の部分にひもを数回巻き付けておきます。

巻き付けるだけなので、取り外しも簡単です。

しっかり固定したい場合は、1本のひもの両端に柿を結び付けてもOKです。

熱湯にくぐらせてカビ対策をする

皮をむいた柿を、熱湯に5〜10秒ほどくぐらせます。

干し始めのカビ対策として、わが家ではこの方法を取り入れています。

熱湯にくぐらせた後は、できるだけ素手で触らず、そのまま干すようにします。

干し柿にカビを生やさないための5つのポイント

干し柿作りで気をつけたいのが、干している途中のカビです。

私も何度か失敗を経験し、そのたびに干し方を見直してきました。

私が気をつけているポイントをご紹介します。

①晴れが続く日の午前中に作り始める

干し柿を作り始める日は、できるだけ晴れの日を選びます。

特に干し始めの数日は、柿の表面を早く乾かすことが大切です。

わが家では、週間天気予報を確認し、できれば晴れの日が3日ほど続きそうなタイミングを選んでいます。

また、午前中に作業を済ませておくと、その日のうちに外の風に当てる時間を長くとることができます。

②柿同士が触れないように干す

柿同士が触れている部分は乾きにくく、湿気がこもりやすくなります。

吊るすときは、柿同士が重なったり触れたりしないよう、少し間隔をあけて干します。

③雨に濡れないようにする

雨が降り込みそうな日や、湿度の高い日が続くときは、室内に移動させています。

室内も湿気がこもりやすいため、必要に応じて扇風機などで風を送ります。

雨に濡れてしまった場合は、できるだけ早く乾かし、天候が回復したら再び屋外で風に当てます。

④風通しのよい場所に干す

屋外でも室内でも、空気がこもらない風通しのよい場所に干します。

特に干し始めは水分が多いため、表面が乾くまではこまめに様子を見ます。

⑤熱湯やお酒を使ったカビ対策も

わが家では、皮をむいた柿を熱湯にくぐらせてから、晴れた日を選んで風通しよく干しています。

他にも、焼酎やホワイトリカーに柿をくぐらせたり、スプレーしたりする方法があります。

以前、何もせずそのまま干したもの、熱湯にくぐらせたもの、アルコールにくぐらせたものの3通りで試したことがあります。

そのときは湿度の高い日が続き、いずれにもカビが生えてしまいました。

この経験から、熱湯やお酒を使った下処理だけでなく、湿度の高い日にどう管理するかも、カビを防ぐうえで特に大切だと分かりました。

渋柿を干す場所と干し方

軒下など、雨が当たらず、風通しのよい場所に干します。

簡易物干しに吊るすのもおすすめです。

天候に合わせて外と室内を行き来しやすく便利です。

干し柿はいつ揉む?揉むタイミングと方法

干し始めてしばらくすると、表面が乾いて少しずつ中がやわらかくなってきます。

わが家では、1週間ほど経って表面がしっかり乾いた頃から揉み始めます。

1週間後、表面が乾いたら優しく揉む

干し始めて1週間ほど経ち、表面が乾燥してきたら、柿全体を優しく揉みます。

最初は強く押さず、指でやさしくほぐす程度にします。強く押しすぎると皮が破れて中の実が出てしまうことがあるので注意してください。

揉むことで、中までやわらかく、均一な仕上がりになりやすくなります。

数日後、もう一度揉む

最初に揉んでから数日後、もう一度揉みます。

今度は親指と中指でゆっくり押しながら、前回よりもしっかりめに揉んでいきます。

表面が十分に乾いていれば、その後も様子を見ながら揉みます。

干し柿は何日干す?完成までの期間

干し柿が完成するまでの期間は、柿の大きさや熟れ具合、天候、干す場所などによって変わります。

ここでは、実際に作った干し柿の10日後と2週間後の様子を比べてみます。

10日後の様子

干し始めて10日後の干し柿は、かなりやわらかくなっていました。

中はまだ半生のような状態です。

食べてみると、とても甘くなっていましたが、大きな柿には部分的に渋みが残っていました。

小さな柿はちょうどよい仕上がりになっていたため、大きな柿だけもう少し干すことにしました。

2週間後の様子

2週間経つと、10日目よりも色が濃くなり、触るとぷにっとやわらかい状態になりました。

食べてみたところ、大きな柿も渋みが抜け、甘くてとてもおいしく仕上がっています。

わが家では、ぷっくりとしたやわらかい半生の干し柿が好みなので、今回は2週間で完成としました。

干し柿が完成した目安

干し柿は、「何日干したら完成」と一律に決まるものではありません。

渋みが抜け、好みのやわらかさになったら完成の目安です。

小さな柿は比較的早く仕上がり、大きな柿は中まで乾燥するのに時間がかかります。

わが家では、やわらかい半生に仕上げる場合、10日〜2週間ほどを目安にしています。

さらに水分を抜いてしっかり乾燥させたい場合、3週間〜1か月ほど干すこともあります。

また、体感的には、室内で干したときの方が早く仕上がるように感じます。

柿の大きさや熟れ具合、気温や湿度、干す場所などによって仕上がるまでの期間は変わるので、日数だけで判断せず、渋みや食感を確認しながら干す期間を調整してください。

雨が降ったらどうする?干し柿を室内に入れる目安

雨の日や、雨が降りそうなときは、室内へ移動させます。

雨が止んでも湿度が高そうなら、室内で様子をみています。

わが家では、雨が数日続いたときに青カビが生えたことがあるため、天候を見ながら外と室内を行き来させています。

室内でも柿同士を離し、風通しをよくしておきます。

干し柿の保存方法

干し柿は、そのまま干し続けると水分が抜けて固くなり、色も少しずつ濃くなっていきます。

やわらかさやおいしさをできるだけ保ちたい場合は、好みの状態になったところで取り込み、冷蔵または冷凍保存するのがおすすめです。

干し柿を冷蔵保存する

早めに食べきる場合は、密閉できる保存容器や保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。

干し柿は、水分が多くやわらかいものほど傷みやすいため、状態を確認しながら早めに食べきるようにします。

わが家では以前、フタの緩い保存瓶に入れていたところ、2週間ほどで少し黒ずみ、食感も固くなってきました。

やわらかさをできるだけ保ちたい場合は、空気に触れにくい密閉容器や保存袋に入れておくのがおすすめです。

干し柿を冷凍保存する

長く保存したい場合は、冷凍保存が便利です。

干し柿をひとつずつラップで包み、冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫で保存します。

わが家では秋に仕込んだ干し柿を春や夏においしくいただいています。

1年ほど冷凍していた干し柿も食べたことがありますが、そのときは味に大きな変化を感じませんでした。

ただし、干し柿の水分量や家庭の冷凍環境によって状態は変わるため、できるだけ早めに食べきるのがおすすめです。

冷凍した干し柿の解凍方法

冷凍した干し柿は、冷蔵庫に移して自然解凍してから食べます。

やわらかめに仕上げた干し柿は、冷凍してもカチカチになりにくく、少し置くだけで食べやすい状態になります。

私は、冷凍庫から出してすぐに軽く揉み、少し固さが残っているくらいで食べることもあります。グミのような食感で、これもおいしいです。

干し柿作りでよくある疑問

甘柿でも干し柿は作れる?

甘柿でも干し柿を作ることはできますが、一般的な干し柿には渋柿がよく使われます。

今年は甘柿でも作り、渋柿との味比べをしてみたいと思います。

結果はブログに追記しますので、気になる方はまた読みに来てくださいね。

干し柿にカビが生えたら食べられる?

農林水産省は、食品にカビが生えた場合は食べずに捨てるよう案内しています。

目に見える部分を取り除いても、見えないところにカビが残っている可能性があるためです。

青・緑・黒っぽいものや、ふわふわしたものが付いている、異臭やぬめりがあるなど、異変が見られる場合は、食べないようにします。

わが家でも、実際に干している途中で青カビが生えたことがあります。

そのときは、カビが生えたものは処分し、見た目ではカビが確認できなかったものは、ホワイトリカーにくぐらせ、天日干ししてから食べたことがあります。

ただ、カビは見えている部分だけとは限りません。
食べたあとも「大丈夫かな?」と不安な気持ちになったのを覚えています。

せっかく作った干し柿を捨てるのは本当に残念ですが、安心して食べるためにも、今後カビが生えてしまった場合は、無理に食べず処分しようと思っています。

干し柿は揉まなくても作れる?

揉まなくても作れますが、途中で揉んだ方が中の果肉がほぐれ、やわらかい食感に仕上がりました。

干し柿は室内でも作れる?

室内でも作れますが、湿気がこもらないよう風通しをよくすることが大切です。

私は、初日に天日干しをしたあと、室内で仕上げたことがあります。外干しよりも早く乾いたように感じました。

その一方で、表面は少しゴワゴワして、やや固めの印象でした。

室内の温度や湿度によっても変わるため、柿の様子を見ながら調整してください。

白い粉はカビ?

干し柿の表面に出てくる白い粉は、カビではなく、果実に含まれる糖分が表面に出て結晶化したものであることがあります。

わが家の干し柿でも、冷凍保存していたものの表面に白い粉が出ていたことがありました。

ただし、見た目だけで糖分とカビを判断するのが難しい場合もあります。

ふわふわしたものが付いている、青・緑・黒などの色が混じっている、嫌なにおいやぬめりがあるなど、カビが疑われる場合は食べないようにしてください。

干し柿を作ってみて

せっかく作った干し柿がカビてしまったときは、本当に残念な思いをしました。

そんな経験を経て、今では雨の日は室内に移動するようにしています。

一気に作らず数回に分けてリスク分散したり、移動が楽なように簡易物干しに吊るしたりと工夫を重ね、近年はカビの失敗はありません。

お住まいの地域や環境によって合う方法も違うと思いますので、柿の様子を見ながら、ご自分に合った作り方を見つけてみてください。

時間をかけて少しずつ甘くなっていくのを待つのも、秋の手仕事ならではの楽しみです。

渋柿が手に入ったら、ぜひ干し柿作りに挑戦してみてくださいね。

■動画で作り方をご覧になりたい方はこちら
https://youtu.be/ZhV1bopYYiw

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